夢日記25 中途半端からの脱皮
高校に進学した俺は何の部活に入るかは決めてなかった。
軟式野球部があればそこに入って気楽にやろうと思っていたが、ここの高校は硬式しかないらしい。
しかも一年生は何かしらの部活に入らなければいけない。
部活見学の時間にふとグラウンドの方を見てみた。
すると何人かの生徒が部員らしき人と話しているようだ。
見ていると生徒たちはジャージに着替えだし、1打席勝負が始まったようだった。
部員らしき人は大柄な体格でいかにもパワーがありそうなピッチャーだ。
瞬く間に生徒たちは三振、ストレートでゴリ押しされた。
俺はあの生徒たちに声をかけた。
「なぁ!さっきグラウンドで何してたん?」
「入部試験だよ。」
「入部試験?」
「そう、なんでもうちの野球部は精鋭ばっか集めたくて出来た部らしくてな。先輩たちとの勝負に勝ったら入部を認めてくれるそうだ。」
「なるほど…」
入部試験、勝負か…。
俺は気づいたらグラウンドへ足を運んでた。
「ん?入部希望者か?」
「えーっと…はい、勝負すると聞いて…。」
「何だか煮えきらんやつだな…じゃあ着替えて準備しろ。」
軽いアップを済ませて準備完了。
「形式はシンプルに1打席勝負。俺から打てたら入部を許可する、いいな?」
「うす!」
自分の実力がどんだけ通用するか、何より久々に勝負形式で野球をする感覚がたまらなかった。
「いくぞ!」
豪速球が向かってくる。
結果は三振。
「おつかれ、まぁ明日にでもまた…」
「もう一回お願いします!」
「あ?」
これだ、この感覚。
投手と打者の真剣勝負。
あぁ…やっぱり俺野球が好きなんだと実感できる瞬間が今ここにあった。
「あのなぁ…明日また相手してやるから今日は」
「良い、投げてやれ」
「キャプテン…」
そこにはキャプテンと呼ばれる男がいた
1打席勝負を見ていたのだろう
「自分が納得するまでやってみろ」
「ありがとうございます!」
そうは言ってくれたものの、結果は惨敗続き。
しかし徐々に三振が凡打に、凡打がヒット性の当たりに変わっていく。
そして…
「カキィン!」
「!!」
「うおっ!」
左中間ど真ん中に打球が飛ぶ。
間違いなくヒットだ。
「よっしゃあ!!」
「ついに打たれたな」
「はぁ…たいした根性だぜ、それがお前の長所か?」
長所…その言葉でモヤモヤしてた感覚がすべて吹っ飛んだ。
そうだ、中途半端なんてどうでも良い。
ただ野球が好きだからがむしゃらに練習をする、それだけで十分だ。
「では…ようこそ我が硬式野球部へ」
「よろしくお願いします!」
俺の高校野球は今、始まった。
とりあえず今日はここまで
明日もまた続き書きます。
今回みた夢は二度寝もあってか結構長いですw
ではこのへんで